月経不順（生理不順）・月経困難症（生理痛）
月経不順は月経がない、または月経の周期が不規則なことで、無月経、希発月経、頻発月経の3種類に分類されます。
無月経はまだ1度も月経がないか、あるいは月経が止まった状態をいいます。20歳になっても1度も月経がない場合は原発性無月経と呼び、月経が止まった無月経は二次性無月経と呼びます。二次性無月経にはさまざまな原因が考えられますが、主に精神的なストレスによって月経が止まる心因性無月経、ダイエットなどで無理な食事制限をして月経が止まる体重減少性無月経に大別されます。
月経の周期が不規則な月経不順は、月経から月経までの周期が長い希発月経と、逆に周期が短い頻発月経とに分けられます。
月経の周期が不規則になる原因の１つに、ホルモンの分泌の低下が考えられます。月経が起こるシステムには多くのホルモンが関係していますが、このホルモンの分泌が悪くなることで、身体のタイマーが狂って、生理の周期が狂ってしまうのです。また、生理痛を軽減するための薬を服用することによって、生理不順になるケースもあります。
無月経と希発月経は、顔や身体が急に火照るホットフラッシュ、発汗、吐き気、乳漏などの症状をともなうケースもあります。
なお、初潮後の思春期や閉経期にさしかかる時期に、月経の周期が不規則になるケースが多いですが、これらは別に異常なことではありません。
月経困難症は月経時に頭痛、腰痛、腹痛、（下腹部痛）などの症状が発生することで、仕事や日常生活に支障をきたすほどの苦痛に見舞われるケースも珍しくないです。痛みだけでなく、吐き気やめまいを随伴するケースもあります。子宮内膜症、子宮筋腫などの疾患によって起こる場合と、特に原因となる疾患が認められない月経困難症とがあります。また、月経痛を繰り返すことで不安になり、不安が痛みをさらに増幅させる傾向もあります。
